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読んでみました「世界推理短編傑作集 5」

「世界推理短編傑作集 5」(江戸川乱歩編,創元推理文庫)を昨日読み終えました。

1950年代後半に編者により編まれ,1960年以降順次発刊された「世界短編傑作集」全5巻を,60年ぶりにリニューアルした新版の最終となる第5巻です。

本巻には,1936年発表のマージェリー・アリンガム作「ボーダーライン事件」から,1951年発表のデイヴィッド・C・クック作「悪夢」までの短編11作が発表順に,そして,最後に1946年発表のエラリー・クイーンによる,「最も重要な短編推理小説十」と,「最も重要なる長編推理小説十」等を紹介した評論とが,収められています。

殆どの作品は,30年以上前に,旧版で読んだはずであり,また,過半は,他のアンソロジー等で何回も読んだ作品でしたが,ほとんど忘れており,楽しくは読めました。

しかし,当アンソロジーが編まれた時期からそう古くない作品群のために選定が疎漏になったと感じられ,また,(新たに今回採録された,本第5巻中では最も著名と思われる1947年発表のカーター・ディクスン作「妖魔の森の家」が典型ですが)映画やテレビ等で映像化されることを前提したために小説としては詰めがかなり甘くなっており,出来は全体に悪いと思いました。

ただし,G・K・チェスタトンやドロシー・L・セイヤーズらから絶賛された「トレント最後の事件」の主人公が活躍する,1937年発表のE・C・ベントリー作「好打」は,良く出来た作品だと感心しました。