-債務整理(名古屋市、愛知県、岐阜県、三重県)あいわ法律事務所弁護士法人-

ブログ

読んでみました「2030年 ジャック・アタリの未来予測」

「2030年 ジャック・アタリの未来予測」(ジャック・アタリ著,プレジデント社)を最近読み終えました。

ミッテラン元大統領の特別補佐官や欧州復興開発銀行の初代総裁等を歴任した,フランスの社会的エリートで,作品も多い著者が,2016年に記した作品です。

内容的には,公的部門への評価が高過ぎると思いましたが,憤懣やるかたない現代の分析等は,全体的には非常に共鳴でき,極めて面白く読みました。

そして,「不確実な世の中をサバイブせよ!」(副題)と読者を励ます筆者は,激怒に堕すことなく,社会に対する確固たる憤懣の精神をもって生きることを可能にする,自己変革の10段階を具体的に提示しており,単なる警告の書に止まらず,大変感心しました。

特に,10段階中の7つ目で,「危機、脅威、落胆、批判、失敗に対する抵抗力をつける」ことにより,「屈辱、不満、疎外に対する憤懣を決して忘れることなく」,「レジリエンス(へこたれない精神)と勇気が得られる」と説く部分は,本当その通りだと思え,感銘を受けました。

配偶者居住権について⑫

前回に引き続き,配偶者居住権以外にも,配偶者の居住権を保護するための方策を考えていきます。

【賃貸借契約等を締結する方法】

遺産分割により居住建物の所有権を取得した他の相続人と配偶者の間で賃貸借契約を締結する方法です。

【共有分割とする方法】

配偶者を含めた相続人全員が居住建物を共有するものとし,配偶者を除く相続人が配偶者に対し当該建物につき賃貸借契約・使用貸借契約を締結する方法です。

【配偶者生存中における遺産分割を凍結する方法】

遺産分割を行わず,配偶者が死亡した後に,2つの相続につき遺産分割を一挙に行うものです。この場合,配偶者居住権の問題は生じません。

以上の各方策は,いずれも相続人間の合意が成立することが条件となりますので,配偶者を巡る相続人間の関係は多様でありますから必ず合意が得られるわけではありません。配偶者の金融資産等の取得と併せて居住建物に住み続けたいという希望を実現できる方策は何か・・ということになります。