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読んでみました「籠の鸚鵡」

「籠の鸚鵡」(辻原登著,新潮社)を最近読み終えました。

1980年代半ばころの,和歌山市等を舞台にした,実録風の犯罪小説です。

雑誌に連載されたものをそのまままとめた感じで,物語の中心が定まってないと思われ,また,ラストの展開も詰めが甘く,全体として完成度は高くないと思いました。

しかし,現実に起きた事件を元にした展開は,歯切れよく,また,「山一戦争」等の勉強にもなり,さらに,登場人物の造形はしっかりしており,久しぶりの一気読みで,最後まで面白く読みました。

「相続分の譲渡と相続税①」

相続分の譲渡は,遺産を分割する前であれば,他の相続人や第三者に対して有償無償を問わず可能です。

課税関係を考える上では,相続分の譲渡が,共同相続人に対してされたのか第三者に対してされたのかという,譲渡の相手方による違いと,無償か有償かを分けて考える必要があります。

次回にて引き続きご説明します。

読んでみました「熱狂の王 ドナルド・トランプ」

「熱狂の王 ドナルド・トランプ」(マイケル・ダントニオ著,クロスメディア・パブリッシング)を最近読み終えました。

アメリカのトランプ大統領が,共和党の予備選に臨み,同党の大統領候補となったころ(つまり2016年夏),出版されたらしい作品です。

内容的には,主に2010年ころまでが,ニュー・ジャーナリズムに類する水準で書かれており,非常に興味深く読みました。

特に,ドナルド・トランプ大統領と現代社会の,適切な理解として,本書巻末の以下の記載が俊逸だと思いました。

「多くの人がサンドイッチを食べる前にその写真を撮ってネットにアップする時代になり、強烈なナルシシズムを持つことが異常とは言い切れないようになった。メディアを通して自我を拡大できるようになった社会において、ナルシシズムはむしろ、自分はつまらない存在だという感覚から逃れるための当たり前の要素なのかもしれない。ドナルド・トランプは特異な男ではない。彼はむしろ、現代に生きるわれわれの誇張された姿に過ぎない。だが、自身を特別な存在であると考えたくてたまらない彼にしたら、この結論を不快に思う可能性が高い。それは、われわれにとっても同じである。」

読んでみました「米朝開戦 1・2」

「米朝開戦 1・2」(マーク・グリーニー著,新潮文庫)を最近読み終えました。

故トム・クランシーの代表的シリーズ,「ジャック・ライアン」シリーズを,故人と3作共作した著者が,一人で書いた初の作品のうち,4分冊中の1・2冊で,2014年に発表された,アメリカと北朝鮮との争いを描いた作品です。

(幸い,「ジャック・ライアン」シリーズは,処女作の「レッド・オクトーバーを追え」以外は未読なので,しかとは分かりませんが)編集・出版サイドから,契約上非常に強い縛りを受けているようで,「ジャック・ライアン」親子,つまり,シニア(アメリカ大統領)と,ジュニア(アメリカの諜報機関の一員)の登場するくだりは,朝のテレビ小説並みの,恐ろしく低いレベルで,驚き呆れました。

また,内容だけでなく,新潮文庫版は,ポイントは大きめで,しかも,各分冊とも実質約300ページ程度の分量で,様々な面での現在の出版レベルの低さを,痛感しました。

しかし,著者の代表的シリーズである,「暗殺者グレイマン・シリーズ」を彷彿とさせる部分もあり,また,北朝鮮側の描写はしっかりしており,何とか,最後まで読み,残りの2分冊も読みたくはなりました。

「遺産分割が未了の場合の相続税の申告」

相続税の申告書を提出する場合において,遺産が未分割のときは,その分割されていない財産については,各共同相続人又は包括受遺者が民法(904の2を除く)の規定による相続分又は包括遺贈の割合に従ってその財産を取得したものとして相続税の課税評価を計算します。

「民法(904条の2を除く)の規定による相続分」とは,民法900条から903条までに規定する法定相続分,代襲相続分,指定相続分及び特別受益者の相続分をいうものとされています。

ただしその後,当該未分割財産の分割があった場合は,当該分割による課税価格を基礎として,修正申告書の提出若しくは更正の請求をすることができます。この規定は,分割後の修正申告や更正の請求を強制するものではありません。

相続税の総額は,本来,分割によって変動するものではありませんので,相続人全員が修正申告や更正請求をしなければ,未分割の状態で申告した税額のまま課税関係は終了します。

しかし,配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例等は,未分割の財産には適用されませんので当初の相続税の申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付し,分割後に更正の請求をすることにより適用することになります。

読んでみました「陽炎の門」

「陽炎の門」(葉室麟著,講談社文庫)を最近読み終えました。

江戸時代の黒島藩(藩の来歴からすると「来島藩」がモデル)シリーズの第1作で,下士から執政に成りあがった主人公等が活躍する時代小説です。

敵役らの造形が,著者の他作品もそうですが,今一つ深みが無く,残念でした。

しかし,全体の設定と地理は著者得意のものですが,本作では,主人公の開き直り度が見事で,また,主人公を取り巻く人々の人物造形も良く出来ており,さらに,終盤の展開もカタルシスを感じることが出来,エンターテーメントとして完成度の高い作品に思え,大変面白く読みました。

読んでみました「文藝春秋オピニオン 2020年の論点100」

「文藝春秋オピニオン 2020年の論点100」(文春ムック)を先日読み終えました。

本作の成り立ちの説明を発見できなかったので,推測ですが,2019年に,月刊誌「文藝春秋」に掲載された記事のうち,2020年にも話題になりそうなものを,100本集めたらしい作品です。

興味深く読んだ物も数本ありましたが,掲載スペース上の制約のためでしょうが,全体的には,内容不足で,物足りませんでしたが,一応の知識の整理等には役立ち,退屈せずに読みました。

なお,個人的には,時間の無駄に思えるので,月刊誌・週刊誌等定期刊行物は,ここ30年程は読んでいませんが,今後もそうしようと思いました。

「相続分と相続税の関係」

相続税は,相続又は遺贈により財産を取得したすべての者の相続税の総額を計算し,その総額を基礎として,それぞれこれらの事由により財産を取得した者に係る相続税額を計算します。

相続税の総額は,相続税の課税価格の合計額から基礎控除額を控除した金額をその被相続人の法定相続人が,法定相続分に応じて取得したものとした場合における各取得金額について,それぞれ税率を乗じて計算した金額の合計額です。

そして,各相続人が負担すべき相続税額は,相続税の総額にそれぞれの相続税の課税価格がすべての者の課税価格の合計額のうちに占める割合に乗じて算出した金額です。

つまり,法定相続分は相続税の総額を計算する段階で使用されますが,各人の相続税は,実際の遺産の取得額に応じて割り当てられるという計算構造になっています。

読んでみました「暗殺者の反撃(上・下)」

「暗殺者の反撃(上・下)」(マーク・グリーニー著,ハヤカワ文庫)を最近読み終えました。

著者の代表的シリーズである,元CIAの暗殺者を主人公にした「グレイマン・シリーズ」の第5作目で,2016年に発表された作品です。

本作は,シリーズの特徴であるノン・ストップ・アクション・タイプが,より進化し,非常にテンポ良く,最後まで楽しく読みました。

なお,本作は,内容的には,本シリーズの転機となる作品のためか,前作と内容的に齟齬を来していたり,また,ご都合主義的展開が後半目立ちますが,登場人物も一新されたようで,次回作以降も期待出来そうで,さすがだと思いました。

「代襲相続の相続税額への影響」

代襲相続により相続人の範囲に変更が生じ,基礎控除額,相続税の総額を計算する場合の相続分などが影響を受けます。

(例)

被相続人Aが死亡し,相続人がB1人だけである場合

基礎控除額は,3000万円+600万円×1人=3600万円

しかし,相続開始時にBが既に死亡しておりBの子であるCDが代襲相続人となっていた場合には相続人が2人となり,この場合の基礎控除額は3000万円+600万円×2人=4200万円となります。このように代襲相続人により相続人が変わると税額も変わることとなります。