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読書について「いのちなりけり」

「いのちなりけり」(葉室麟著,文春文庫)を最近読み終えました。

17世紀半ばから後半にかけての,佐賀・京・江戸等を舞台に,ヒーローとヒロインがそれぞれ活躍する時代小説です。

鍋島家と竜造寺家との確執や,徳川家綱の後継問題等を背景に,水戸光圀等著名人物を狂言回しにして展開する内容で,結構無理筋な展開ながらも,著者らしくヒロインの造形が素晴らしく,最後まで面白く読みました。

特に,水戸光圀による水戸藩家老藤井絞太夫殺害の真相について,一つの説ということでしょうが,それなりに筋の通った説明がなされており,感心しました。

読書について「黒後家蜘蛛の会1 新装版」

「黒後家蜘蛛の会1 新装版」(アイザック・アシモフ著,創元推理文庫)を最近読み終えました。

SF作家としても名高い著者が,主に1970年代の前半頃に雑誌に発表した,いわゆる安楽椅子物短編を収めたシリーズの第1巻で,12編が収められています。

本作は,新装版として,各編末に,著者のあと書き風の短いコメントが載せられているのが特色で,その部分も面白かったですが,内容はほとんど忘れていたので,初めて読んだ大学生の頃と同じく,新鮮に各編とも大変面白く読みました。

読書について「物語 スイスの歴史」

「物語 スイスの歴史」(森田安一著,中公新書)を先日読み終えました。

シリーズ物の一冊であり,20年近く前に発刊された作品ですが,特異な歴史をたどった国家について,古代から現代まで,丁寧に記されており,非常に勉強になりました。

特に,今でもバチカン市国で有名ですが,スイスが,主にフランス系国家に対する傭兵の供給地であったことや,カントン(州)の権限が極めて強いこと等は,興味深く読みました。

読書について「レベッカへの鍵」

「レベッカへの鍵」(ケン・フォレット著,新潮文庫)を先日読み終えました。

第二次世界大戦中,北アフリカにおける砂漠の戦いとして知られる,ドイツとイギリスの激しい戦闘の裏で展開された,両者のスパイ戦を描いた,サスペンス・スリラーで,テレビドラマ化もされ,1990年に英国推理作家協会が出した「史上最高の推理小説100冊」では95位に選ばれています。

なお,1995年にアメリカ探偵作家クラブが出した「史上最高のミステリー小説100冊」で圏外になっていますが,その理由は,アメリカ人が活躍しないからだと推察?します。

内容的には,人物造形で読ませるよりも,サダト元エジプト大統領らが登場するなど,全体の構造で読ませる作品で,また,著者らしくロマンティックの要素も含まれており,(大学生の時読んだことが有りますが,ほとんど内容を忘れていたこともあり),最後まで大変面白く読みました。

読書について「秘太刀馬の骨」

「秘太刀馬の骨」(藤沢周平著,文春文庫)を先日読み終えました。

江戸時代の北国の藩を舞台に,幻の剣「馬の骨」の使い手の探索に奔走する2人の藩士を主人公にした,時代小説です。

著者得意の,藩政の暗闘とからめた,剣劇小説で,しかも,晩年の1992年に発表された作品だけあって非常に落ち着いた展開で,大変面白く読みました。

読書について「入門 ビットコインとブロックチェーン」

「入門 ビットコインとブロックチェーン」(野口悠紀雄著,PHPビジネス新書)を先日読み終えました。

先端的な知見について作品の多い著者が,革命的技術である「ブッロクチェーン」と,現在,それによって実現している代表的な財物である「ビットコイン」について,Q&A方式で記した作品です。

構成が簡明で,理解しやすいように工夫されており,改めて,著者の主張が良く分かり,大変勉強になました。

ただし,著者の指摘しているとおり,日本での取り組みは,この分野でも遅れており,ますます世界と差が広がるんだと思い,情けなくなりました。

読書について「人の死に行く道」

「人の死に行く道」(ロス・マクドナルド著,創元推理文庫)を最近読み終えました。

(日本ではアメリカハードボイルド小説の主流とされている)著者の,私立探偵リュー・アーチャーを主人公にした代表的シリーズの第3作です。

本作は,1951年に発表された作品で,著者の第7作目にあたりますが,アーチャーシリーズの前2作と同じく,アクションシーンも派手で,シリーズ初期の作品であると感じさせました。

しかし,前作から1年後の発表ですが,内容的には,大きく異なっており,マクドナルド節全開までは行ってませんが,方向性は明らかに定まっており,30年以上ぶりの再読でしたが,大変面白く読みました。

読書について「潮騒」

「潮騒」(三島由紀夫著,新潮文庫)を先日読み終えました。

伊勢湾口に浮かぶ神島を舞台にした,映画化もされた著名な恋愛?小説です。

仕事の関係で,神島の近くを航行するフェリーに先月乗ったので,読んでみましたが,著者らしく,巧く出来た小説で,ごく短時間で,楽しく読めました。

しかし,著者の外の作品でもそうですが,幼稚園のお遊戯みたいで,結局何を表現したかったのか分からず,心からは愉しめませんでした。

読書について「戦艦大和・武蔵」

「戦艦大和・武蔵」(秋元健治著,現代書館)を昨日読み終えました。

家政学?の研究者である著者が,巨大戦艦2隻の,「そのメカニズムと戦闘記録」(副題)等を記した作品です。

最近,広島県呉市の「大和ミュージーアム」を再度見学する機会を持てたので,表題につられて読みましたが,著者の専門外の領域かもしれませんが,しっかり史料批判等もした上で,丁寧に分かり易く書かれており,大変面白く読みました。

また,第二次世界大戦後,アメリカが日本に派遣した,米海軍対日技術調査団の報告書が数多く紹介されており,その報告書の存在と内容を初めて知ること出来ると伴に,国力を傾け軍備を整備しながら,アメリカの技術革新に全く追いつけず,陳腐化した軍備に依拠したため,徒に多数の戦死者を出し続けた日本の実態が良く分かり,非常に勉強になりました。

読書について「マハーラージャ殺し」

「マハーラージャ殺し」(H・R・F・キーティング著,早川書房)を先日読み終えました。

1980年に発表された,1930年ころの,まだイギリスの植民地だったインド北西部の,イギリス直轄領外の土侯国を舞台にした,本格物で,発表年に英国推理作家協会のゴールデン・ダガー賞を受賞し,また,1990年に英国推理作家協会が出した「史上最高の推理小説100冊」では97位に選ばれたミステリ―史上の名作です。

なお,アメリカにおいては,1995年にアメリカ探偵作家クラブが出した「史上最高のミステリー小説100冊」で圏外になっていますが,発表年が新しいのと,やはりインドへの想い等が,イギリスとアメリカでは格段に違うからではないかと推察します。

内容的には,エキゾチックな雰囲気の中で,オーソドックスなミステリが展開し,また,国王(マハーラージャ)殺しというテーマも斬新に思え,大変面白く読みました。