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カテゴリー別アーカイブ: 読書ブログ

読書について「令和を生きる」

「令和を生きる」(半藤一利・池上彰著,幻冬舎新書)を最近読み終えました。

それぞれ著作・テレビ等で活躍している識者2人の対談集です。

本書は,雑誌に掲載した物の再編集ものではないようで,編集者等の力が大きいのかと思われましたが,「平成の失敗を越えて」(副題)生きていくための姿勢を考えることが出来,大変面白く読みました。

特に,著者のうち後者の方については,これまで著作にしろテレビにしろ.常に上滑りしている感じがして,私にとってはどうでもいい人だと思っていましたが,本書では,珍しく?,噛み合った対談になっており,これはほとんど対談者及び編集者等の実力の偉大さだと思いましたが,初めて感心しました。

読書について「シャングリラ病原体(上・下)」

「シャングリラ病原体(上・下)」(ブライアン・フリーマントル著,新潮文庫)を最近読み終えました。

2002年に発表された,ポスト冷戦下の世界を舞台に,温暖化のため?に出現した謎の病原体と闘う姿を描いた,ノン・シリーズの小説です。

内容的には,SF,あるいはパニック物ではなく,著者らしく,科学的な面より,情報戦等が詳しく描かれています。

個人的には,最初の着想が卓越していたのに,途中の展開が平板に感じられ,全体としては完成度は低いと思いましたが,ページタナー的魅力はあり,最後まで面白く読みました。

読書について「光秀の定理」

「光秀の定理(レンマ)」(垣根涼介著,角川書店)を先日読み終えました。

明智光秀の無名時代を中心にして,2人の友人との交流等を描いた時代小説です。

友人の一人が賭け事に勝つ理由を縦糸にして展開する仕組みで,この理由というのがAIの基礎理論であるベイズの定理における事後確率の問題と思われたので,再読してみました。

この問題は,モンティ・ホール問題,あるいは,3囚人問題ともいうらしいですが,非常に興味深く,また,本書においてはページターナー的魅力になっており,今回も大変面白く読めました。

読書について「半世紀のありがとう」

「半世紀のありがとう」(中日ビル閉館記念誌編集委員会企画・編集,中部日本ビルディング株式会社)を昨日読み終えました。

1966年4月に開館し.本年3月に約53年の歴史に幕を下し閉館した中日ビルの歴史等を記した作品です。

非売品なので,多様な性格をもった作品だとは思いますし,また,中日新聞が結構関与せざるを得ないためか,新聞記者の文書下手等のマイナスの影響を強く受けているようで,構成・文書等は非常にひどく,名古屋のランドマークとして意義ある建物の追悼記としては,全く不十分だと思いました。

しかし,知っているつもりで知らないことが多いことが分かり勉強になり,また,かつて弁護士会の法律相談のスペースが置かれていたため,何度も行ったことがあるためか,それなりの感慨もあり,大変興味深く読みました。

読書について「静寂の叫び」

「静寂の叫び」(ジェフリー・ディーヴァー著,早川書房)を最近読み終えました。

1995年に発表された,アメリカの中西部を舞台にした,ノン・シリーズの,ミステリー&アクション物で,初期の著者の代表作とされている作品です。

著者は,看板シリーズである「リンカーン・ライムシリーズ」が停滞している等,最近冴えない感じがしますが,以前の作品である本作は,外連味たっぷり,手に汗握る展開で,久しぶりにほぼ徹夜で,夢中になって読みました。

読書について「又蔵の火」

「又蔵の火」(藤沢周平著,文春文庫)を最近読み終えました。

武家・職人らを主人公にした,計5編の作品からなる短編集です。

各編は,著者の作家としてごく初期に当たる作品群で,後年のエンターテーメントとして熟成された作品の感じはしませんでした。

しかし,各編とも,「主人公たちは、いずれも暗い宿命のようなものに背中を押されて生き、あるいは死ぬ」(著者あとがき)姿が,迫力を持って書かれており,5編とも大変面白く読みました。

特に,ハードボイルド的でドライな「割れた月」が印象的でした。

読書について「ナイチンゲール」

「ナイチンゲール」(まんが・込由野しほ,シナリオ・堀ノ内雅一,監修・高田早苗,集英社)を最近読み終えました。

「学習まんが 世界の伝記NEXT」シリーズの一作で,19世紀から20世紀にかけて活躍した著名な人物の伝記です。

しっかり監修等されている感じで,安心して読みました。

内容的にも,知っているつもりで,知らないことが多いことが分かり,また,当時のイギリスの上流社会の雰囲気も分かり,大変面白く勉強になりました。

読書について「落ちた偶像」

「落ちた偶像」(グレアム・グリーン著,早川書房)を最近読み終えました。

小説としては,1950年に発表された,ロンドンの高級住宅街の大邸宅を舞台にしたミステリーです。

本作は,著者が1935年に発表した「地下室」という小編を原作として,名匠キャロル・リード監督が映画化するに当たり,著者らが書いたシナリオを小説化したものです。

ただし,ラスト等映画とは色々と異なっていますが,傑作だと思った映画と同様に,小説も,完成度の高い作品で,最後まで大変面白く読みました。

読書について「武家用心集」

「武家用心集」(乙川優三郎著,集英社文庫)を最近読み終えました。

江戸時代の武士等を主人公とした短編8編からなる作品です。

江戸時代の人々の意識・感覚は作者が描くものとは違うだろうと思いましたが,各作とも前向きなテンポで進み,小説として面白く読みました。

特に,情熱と愛情とのせめぎ合いが止揚される様を描いた,「向椿山」はよく出来た作品だと思いました。

読書について「コ・イ・ヌール」

「コ・イ・ヌール」(ウィリアム・ダルリンプル,アニタ・アナンド著,東京創元社)を最近読み終えました。

本書は,ペルシア語で「光の山」を意味する,世界的に有名な宝石について,「美しきダイヤモンドの血塗られた歴史」(副題)を記した作品です。

おどろおどろしい感じの副題や造り等ですが,現在もイギリス王室の女性用王冠のセンターを飾る宝石について,その来歴等が分かり,勉強になりました。

しかし,本書の白眉と思えるのは,むしろ16世紀以降の,インド北部からイラン西部にかけての地域における,各勢力の興亡の歴史と,イギリスに支配地と「コ・イ・ヌール」等を奪われた一人のマハーラージャ(ドゥリープ・シング)の生き様を描いた後半で,大変面白く読みました。