-債務整理(名古屋市、愛知県、岐阜県、三重県)あいわ法律事務所弁護士法人-

ブログ

カテゴリー別アーカイブ: 代表弁護士のブログ

読んでみました「明智光秀をめぐる武将列伝」

「明智光秀をめぐる武将列伝」(海音寺潮五郎著,文春文庫)を最近読み終えました。

著者が史伝文学として残した「武将列伝」全五巻から,明智光秀に関係する?,7人の武将を描いた作品です。

具体的には,斎藤道三・明智光秀・織田信長・豊臣秀吉・前田利家・黒田如水・徳川家康の7人を描いた作品を収めています。

先日読んだ「西郷と大久保と久光」と同じく,大河ドラマ便乗企画本ですが,結構面白く,特に,著者好み?の,「抜群の力量、才幹を持ちながら、十分にそれを揮う機会を持つことの出来なかった男の追想曲」となっている,黒田如水の編を非常に楽しく読みました。

なお,私は,大河ドラマは,作品的に劣っており,枯渇気味の日本の社会資本の浪費でしかないと思っていますが,本作のような便乗本が出るのは,良いことだと思いました。

読んでみました「なぜ?どうして?子どもと大人の疑問に答える 新型コロナウイルスハンドブック」

「なぜ?どうして?子どもと大人の疑問に答える 新型コロナウイルスハンドブック」(岡田晴恵著,dokukinoko絵,金の星社)を最近読み終えました。

テレビ等でも活躍している研究者が,子どもにも理解し易いように書き,温かな感じの絵が豊富な作品です。

昨年2020年11月に出された作品なので,最新の情勢は踏まえていませんが,基礎的な点から丁寧に説明した,良心的な作りで,大変勉強になりました。

読んでみました「地図で読む松本清張」

「地図で読む松本清張」(北川清・徳山加陽著,帝国書院)を昨日読み終えました。

地図帳等で知られる出版社による,主に,松本清張の主要11作品を地図等から説明する作品です。

装丁に工夫が足りず非常に読みにくく,また,「天城越え」以外の部分を書いた前記著者の見識が不足していると思え,さらに,構成が雑多で完成度は低いと思いました。

しかし,著名作品は一応対象になっており,また,個人的には松本清張の最高傑作だと思っている,「或る「小倉日記」伝」を理解するのに地図は大変有益であると思え,さらに,巻末あたりの「年表」等も丁寧に作られており,最後まで面白く読みました。

なお,本書で様々な角度から作品に接することにより,以前から思っていた通り,松本清張の小説家としての活動期は,1950年代であることが確信できました。

読んでみました「犬の力(上)」

「犬の力(上)」(ドン・ウィンズロウ著,角川文庫)を最近読み終えました。

2005年に出版され,日本でも高く評価された,いわゆるメキシコ麻薬戦争を描く小説の上巻です。

本巻では,メキシコが,単なるヘロイン等の生産地から,コロンビア産コカインのアメリカへの最終出荷地として地位を確立する,1975年から1992年までを,多彩な人物を登場させ描いています。

何カ所か底割れ的な部分もありますが,残虐なソープオペラのような展開で,厭きさせず,最後まで大変面白く読みました。

読んでみました「いつかたこぶねになる日」

「いつかたこぶねになる日」(小津夜景著,素粒社)を最近読み終えました。

フランス在住の俳人が記した,30を超える漢詩をまつらえた随筆集です。

時に俳句を交えながら,ゆるい4つのテーマで区分された内容で,著者の素晴らしい漢詩の翻訳に感心しながら,最後まで大変楽しく読みました。

特に,漢詩は,おおよそ中国・日本産半分づつで,中国製?では,白居易はやっぱり凄いと感じ,晩唐の李商隠・南宋の陸游にも感心しました。

日本製?では,新井白石には現代でも通じるシャープさがあると思われ,また,菅原道真の讃岐の国司に左遷中の漢詩には身につまされる思いがし,さらに,取り柄の無い人間だと思っていた藤原忠通は漢詩はうまい(書もそうらしい)ことが分かり,勉強になりました。

読んでみました「ガザ」

「ガザ」(清田明宏著,ポプラ社)を昨日読み終えました。

医師で,国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の保険局長を務める著者が,シナイ半島の北東部に位置し,東地中海に面した「ガザ」地区において,主に2014年の戦争の被害とその中で生き抜く若者らの姿を記した作品です。

日本の若者向けに作られた写真主体の作品ですが,政治問題等に関係なく,繰り返される悲惨な現実の中,何とかしようとしている人々の思いが伝わり,大変興味深く読みました。

読んでみました「神学校の死」

「神学校の死」(P・D・ジェイムズ著,ハヤカワ・ミステリ文庫)を最近読み終えました。

2001年に発表された,詩人警視アダム・ダルグリッシュを主人公にした,著者の代表シリーズの第11作目の作品です。

本作は,人里離れた海岸に位置する神学校を舞台にして,複数の殺人事件が起こる内容で,①露骨なミステリー色は薄く・②淡々と展開し・③現代イギリスを描く小説という,本シリーズの特徴が十分に出ており,最後まで面白く読みました。

特に,良く分からないイギリスの「国教会」の雰囲気を知ることが出来,勉強になりました。

読んでみました「プリニウスⅣ」

「プリニウスⅣ」(マザキマリ,とり・みき著,新潮社)を最近読み終えました。

著名漫画家らがタッグを組んで?書いた,紀元後1世紀に活躍したローマ帝国の博物学者等の「ガイウス・プリニウス・セクンドゥス」,を主人公にした著名マンガシリーズの4巻目です。

本巻は,紀元後62年に,ローマから体調不良を理由に南部に向かう途中,ポンペイの大地震に遭遇する主人公らの有様と,皇帝ネロの愛妃ポッパエアを中心に混迷を深めるローマの姿とを描いています。

17年後の火山大噴火による壊滅の予兆の中,人々の混乱等が良く描かれており,最後まで面白く読みました。

読んでみました「オスマン帝国」

「オスマン帝国」(小笠原弘幸著,中公新書)を最近読み終えました。

研究者が,最後の世界帝国だった表題帝国の,「繁栄と衰亡の600年史」(副題)を描いた作品です。

地図が不足しており,記述の理解が妨げられ,また,内容的にも,少なくとも近代史の部分は,誤りと思える部分があり,やはり一人で通史を書くのは困難なことだと良く分かりました。

しかし,「火中の栗を拾うつもり」(巻末「あとがき」)で書かれたことが分かる熱い内容で,また,オスマン帝国の特質である帝室の事情を初めて理解でき,さらに,索引・年表を備えた周到な作りで,非常に感心しつつ,最後まで大変面白く読みました。

読んでみました「完璧な絵画」

「完璧な絵画」(レジナルド・ヒル著,ハヤカワ・ポケット・ミステリ)を最近読み終えました。

1994年に発表された,イギリスの地方を舞台にし,ダルジール警視とパスコ―刑事を主人公にしたシリーズの,第14作ですが,第5・6・12作は翻訳されていないので,邦訳ベースで言うと,第10作目です。

内容的には,マンネリ化を避けるためか,前作では主人公のダルジール警視をニューヨークに行かせましたが,本作では,不気味なコメディリリーバー的存在だった部長刑事のウィールドを,公私に渡ってフィーチャーしています。

また,舞台も単なる田舎ではなく,さらに孤絶した雰囲気の小村で展開し,いろいろと楽しめる趣向で,また,イギリス風の辛辣なユーモアは健在で,最後まで大変面白く読みました。