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カテゴリー別アーカイブ: 読書ブログ

読書について「明治維新とは何だったのか」

「明治維新とは何だったのか」(半藤一利・出口治明著,祥伝社)を最近読み終えました。

本作は,大河ドラマ関連の企画本だと思いますが,表題についての識者2名による対談をまとめた作品です。

副題は「世界史から考える」となっていますが,この視点からの指摘は今一つで,さして面白くなく,また,編集者の責任かもしれませんが,事実の誤りもあり,残念でした。

しかし,幕末・維新の時期のキーパーソンとして,阿部正弘と大久保利通をあげるのは,その通りだと思え,また,勝海舟への高い評価や,岩倉使節団の意義・朝廷への幕府の報告制度の経緯等は,興味深く,大変面白く読みました。

読書について「お互い40代婚」

「お互い40代婚」(たかぎなおこ著,KADOKAWA)を最近読み終えました。

大人気イラストレーターの39歳から43歳までを描く作品で,主に,表題どおり,40歳代同士の結婚と,高齢出産の顛末を描く人気作品です。

著者の他作と同じく,のほほんとした雰囲気の中,結構深刻な問題を扱っており,勉強になると伴に,著者ご夫婦の幸福感等が溢れる作品で,最後まで非常に楽しく読みました。

読書について「象牙色の嘲笑」

「象牙色の嘲笑」(ロス・マクドナルド著,ハヤカワ・ミステリ文庫)を先日読み終えました。

日本ではアメリカハードボイルド小説の主流とされている著者の,私立探偵リュー・アーチャーを主人公にした代表的シリーズの第4作です。

本作は,1952年に発表された作品で,著者の第8作目にあたりますが,チャンドラーの影響等が存在する作品で,まだまだシリーズ初期の作品であると感じました。

しかし,内容的には,いわゆるマクドナルド節の萌芽が感じられ,また,シリーズの特徴である,彷徨というか巡礼というか,のスタイルが始まった作品であり,大変面白く読みました。

なお,本作は,30年以上前に読んだことある訳ではなく,新訳版ですが,余り新しさは感じられませんでした。

読書について「興亡の世界史18 大日本・満州帝国の遺産」

「興亡の世界史18 大日本・満州帝国の遺産」(姜尚中・玄武岩著,講談社)を最近読み終えました。

シリーズ物の1作ですが,研究者らが,満州で帝国軍人高木正雄として活動した後,韓国大統領になった独裁者朴正熙と,革新官僚として満州や日本で活躍し,A級戦犯を経て,首相となった岸信介との,主に第二次世界大戦後の生き様を描くことによって,歴史的には,泡沫的存在だった大日本・満州両帝国の本質に迫る作品です。

共に開発独裁タイプの政治家で,おそらく人物的には,割と素直な人物らだと思っていましたが,分析すると,本書のようになるのかと,感心しながら,最後まで,大変面白く読みました。

読書について「転迷」

「転迷」(今野敏著,新潮文庫)を先日読み終えました。

都内の警察署に左遷された,東大法学部卒の変人キャリア警察官僚を主人公した,「隠蔽捜査」シリーズの第4作で,本作では,いつもの登場人物に加え,外務省や厚労省との関係が描かれています。

シリーズ物にはありがちですが,主人公が,周囲にとって迷惑な存在から,スーパーヒーロー的になって来ており,作品的には危機的状況に陥っていると思いました。

しかし,家族にとっては,依然として困った存在であることが救いで,また,本作も,ページタナー的魅力と読み易さは維持されており,最後までどんどん読めました。

読書について「殺人は容易だ」

「殺人は容易だ」(アガサ・クリスティー著,クリスティー文庫)を最近読み終えました。

1938年に発表された,著者にとって25作目の長編で,終盤バトル警視が登場するものの,いわゆるノン・シリーズの作品です。

著者の特徴といえる,①インパクトのある題名,②謎めいて魅力的な冒頭の展開,③イギリスの田舎町の丹念な風俗描写,④ロマンス色が豊か,⑤一応フェアなフー・ダニエット物,が本作でも十分に発揮されており,結構楽しく読みました。

ただし,主人公の造形は巧く言っているとは思えず,そのため,本作の特徴を受け継いだ,ミス・マープル物が,1940年代に再登場して,その後数多くの作品が書かれたのだろうと推測しました。

読書について「WWⅡドイツ装甲軍」

「WWⅡドイツ装甲軍」(広田厚司著,光人社NF文庫)を最近読み終えました。

第2次世界大戦に関する作品の多い著者が,第2次世界大戦中のドイツ軍の戦車を中核とする部隊等について記した作品です。

「装甲電撃戦が教える戦争の力学」(副題)までは分かりませんでしたが,事実の記載の誤りがあったものの,網羅的な知識を得ることができ,勉強になりました。

読書について「金環蝕」

「金環蝕」(石川達三著,新潮社)を昨日読み終えました。

1960年代半ばに雑誌に掲載された,いわゆる九頭竜川ダム汚職事件を扱った小説です。

映画化されたように,エンターテーメントとして楽しめる作品ですが,今一つテーマが絞り込まれていないように感じられ,完成度は高くないと思いました。

しかし,熾烈を極めたとされる1964年の自民党総裁選の後始末をめぐる群像劇を,生き生きと描いており,最後まで面白く読みました。

読書について「デイン家の呪い」

「デイン家の呪い」(ダシール・ハメット著,ハヤカワ・ミステリ文庫)を最近読み終えました。

1929年に発表された,著者の長編及びコンチネンタル・オプシリーズの2作目で,パルプ・フィクションに発表された物をまとめた作品です。

何と言うか,かなり混乱した作品で,最後に何とかまとめようとしていますが,まとまり切らず,本当に呪われたように,読み通すのが辛く,はっきり言って失敗作だと思いました。

ちなみに,30年以上前に旧訳で読みながらもほぼ完璧に内容を忘れていた理由が,つまらなかったからだと,新訳の本書を読んで良く分かりました。

読書について「逆説のユーラシア史」

「逆説のユーラシア史」(杉山正明著,日本経済新聞社)を先日読み終えました。

モンゴル研究の第一人者が,現代の状況を踏まえて,「モンゴルからのまなざし」(副題)に立ち,多様なテーマについて記した作品です。

少し前に出た作品なので,現状とは少し違った問題意識もあると思いましたが,モンゴル帝国の意義や,日本への影響等,大変示唆に富む内容で,非常に勉強になりました。